インビザラインのゴムかけのやり方と注意点を詳しく解説!
こんにちは。千葉県我孫子市の歯医者「ブライト歯科クリニック」です。
インビザラインは、透明で取り外し可能なマウスピースを使用する矯正治療です。矯正していることがわかりにくいため、人気の高い矯正治療です。
インビザラインの矯正治療では、ゴムの力を利用して歯を動かすゴムかけという処置を行うことがあります。
本記事では、インビザラインにおけるゴムかけの詳細について解説します。記事の後半では、ゴムかけを行う際の注意点についてもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
インビザラインのゴムかけって何?
インビザラインの治療過程において、ゴムかけという処置を行うことがあります。ゴムかけでは、マウスピース自体の力だけでなく、ゴムの力を利用して歯を動かす補助を行います。
ゴムかけの主な目的は、噛み合わせを改善することです。インビザラインは歯を水平方向に移動させることを得意としていますが、歯を上下に動かすことは難しいとされています。
しかし、ゴムかけを行うことで、上下方向にも力を加えることができるようになります。噛み合わせの改善が可能になるだけでなく、細かな歯のズレを修正して歯並びの調節もできます。
さらに、ゴムかけを行うことで矯正治療の期間が短縮されるというメリットもあります。インビザライン治療は、ワイヤー矯正と比べて矯正力が弱いです。
ゴムかけを行うとさらに大きな力を加えることができるので、歯を大きく動かせるようになるのです。ゴムかけは、インビザラインの治療期間や仕上がりに大きく影響する重要な処置といえます。
インビザラインのゴムかけの種類
インビザラインのゴムかけは、歯並びの症例に応じて種類があります。主に以下の4つです。
・垂直ゴム
・交差ゴム
・Ⅱ級ゴム
・Ⅲ級ゴム
それぞれ詳しく解説します。
垂直ゴム
垂直ゴムは、主に開咬(オープンバイト)を改善するために使用されます。開咬とは、噛み合わせた際に上下の歯の間に隙間が生じる歯並びのことを指します。
ゴムを装着することで、上下の歯を引っ張り出して開咬を改善します。
交差ゴム
交差ゴムは、交差咬合(クロスバイト)や鋏状咬合(シザーズバイト)を改善するために使用されます。
交差咬合とは、噛み合わせた際に下の歯が外側に、上の歯が内側にずれている歯並びの状態を指します。鋏状咬合は、上の歯が極端に外側に出ていることで、下の歯と噛み合わない状態です。
交差ゴムは、これらの歯並びのズレを改善して正常な噛み合わせに導きます。
Ⅱ級ゴム
Ⅱ級ゴムは、上顎前突を改善するために使用されます。上顎前突とは、上の歯が前方に突き出ている歯並びのことで、一般的に出っ歯と呼ばれています。
上の犬歯(前から3番目の歯)と下の奥歯にゴムを装着します。上の前歯を後ろに移動させ、下の奥歯を前に移動させて上顎前突を改善します。
Ⅲ級ゴム
Ⅲ級ゴムは、下顎前突を改善するために使用されます。下顎前突とは、下の歯が前方に突き出ている歯並びのことで、一般的には受け口と呼ばれています。
上の奥歯と下の犬歯にゴムを装着することで、上の奥歯を前に移動させ、下の前歯を奥に移動させて下顎前突を改善します。
インビザラインのゴムかけのやり方は?
インビザラインにおけるゴムかけのやり方には、マウスピースにゴムをかける方法と、歯にゴムをかける方法があります。
マウスピースにゴムをかける方法では、マウスピースにプレシジョンカットと呼ばれる切れ込みを入れ、その切れ込みにゴムをかけます。歯にゴムをかける方法では、歯に金属もしくは樹脂の突起をつけて突起にゴムをかけます。
ゴムかけの方法は、前述したゴムの種類によってそれぞれ異なります。インビザラインにおけるゴムかけは、患者さん自身で行う必要があるため正しい装着方法を覚えましょう。
種類ごとのゴムのかけ方をご紹介します。
垂直ゴム
垂直ゴムは、上下の歯にゴムを装着します。上下どちらかの歯にゴムをかけてから、もう一方の歯にゴムをかけるだけです。
しかし、開咬は前歯と奥歯の両方に生じるため、前歯部分と奥歯部分にゴムを装着する必要があります。前歯部分は比較的簡単に装着できますが、奥歯の部分は見えにくいため、慣れるまでは装着が難しく感じるかもしれません。
鏡を見ながら正しい位置に装着できるようにしましょう。
交差ゴム
交差ゴムは、他のゴムかけと比べると難しいと感じる方が多いです。
マウスピースにゴムをかける場合は、マウスピースを外した状態でゴムかけを行い、その後にマウスピースを装着するとスムーズでしょう。歯にゴムをかける場合は、最初に内側の突起にゴムをかけた後に、外側の突起にゴムをかけるとスムーズに行えます。
Ⅱ級ゴム
Ⅱ級ゴムは、下の奥歯にゴムをかけてから上の前歯にゴムをかけるとスムーズに装着できます。奥歯部分は見えにくいため、慣れるまでは鏡を使用して装着するとよいでしょう。
Ⅲ級ゴム
Ⅲ級ゴムは、上の奥歯にゴムをかけてから下の前歯にゴムをかけるとスムーズに装着できます。最初は難しいかもしれませんが、練習して正しく装着しましょう。
インビザラインのゴムかけを行う期間は?
ゴムかけは、インビザライン治療で歯並びがある程度整った後に行います。具体的には、インビザライン治療を開始してから約3か月後が多いでしょう。
噛み合わせを改善するために歯を大きく動かす必要がある場合は、1年以上にゴムかけが必要になる場合もあります。歯を少しだけ動かして細かな歯並びの調整を行う場合は、数か月でゴムかけの処置は終了になるでしょう。
ゴムかけの終了時期や行う期間には個人差があります。
インビザラインのゴムかけで注意すること
ゴムかけは、インビザラインの治療を成功するために重要な処置です。ゴムかけを行う際には、以下の注意点を守りましょう。
・毎日新しいゴムに交換する
・適切な位置に装着する
・ゴムかけの装着時間を守る
・食事の際はゴムを外す
・外出時には予備のゴムを持参する
・ゴムが切れたら両方交換する
それぞれ詳しく解説します。
毎日新しいゴムに交換する
毎日同じゴムを使用していると、ゴムが劣化して装着時に切れる可能性があります。ゴムの伸縮力も低下するため、矯正の効果が十分に得られません。
そのため、ゴムかけに使用するゴムは毎日新しいものに交換しましょう。
適切な位置に装着する
ゴムかけによる矯正の効果を得るためには、ゴムを正しく適切な位置に装着する必要があります。適切でない位置にゴムかけをすると、計画通りに歯が動かず治療期間が長くなる可能性があります。
鏡を使用して、適切な位置にゴムかけができるようにしましょう。慣れてくると、鏡を使わずに手で直接ゴムをかけられるようになります。
ゴムかけの装着時間を守る
ゴムかけによる矯正の効果は、ゴムかけの装着時間に依存します。基本的にはマウスピースの装着時間と同じく、1日20時間以上装着してください。
担当の歯科医師の指示に従い、装着時間が短くならないように気をつけましょう。
食事の際はゴムを外す
ゴムかけをしたまま食事をすると、ゴムが外れて飲み込んでしまう可能性があります。食事の際はマウスピースと一緒にゴムを外し、食後に再度ゴムかけをしましょう。
外出時には予備のゴムを持参する
万が一、外出先でゴムが切れてしまった場合にすぐに新しいゴムに交換できるように、外出時には予備のゴムを持ち歩くようにしましょう。ゴムかけの時間が短くなると、矯正の効果が得られず計画通りに歯を動かすことができなくなります。
ゴムが切れたら早めに新しいゴムに交換して、装着時間が短くならないようにしましょう。
ゴムが切れたら両方交換する
インビザラインのゴムかけは、左右対称に行うことが多いです。1か所だけにゴムを装着するよう指示されることは多くありません。
会話の際などにゴムが切れた時は、必ず全てのゴムを交換しましょう。片方だけ交換すると、新しいゴムに変えたほうだけが矯正力が強くかかって左右差が生じる可能性があります。
まとめ
本記事では、インビザラインにおけるゴムかけについて解説しました。ゴムかけは、インビザライン治療だけでは難しい歯並びを改善したり、細かな歯並びの調整を行ったり、治療期間を短縮したりする効果がある非常に重要な処置です。
しかし、ゴムかけによる矯正効果を得るためには自己管理が大切です。ゴムかけをする際の注意点を守らなければなりません。
患者さん自身の協力が、インビザラインでよりよい治療結果を得るための鍵となります。
インビザライン矯正を検討されている方は、千葉県我孫子市の歯医者「ブライト歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
千葉県我孫子駅の総合歯科医院
ブライト歯科クリニック
〒270-1151
千葉県我孫子市本町2-6-3 秋元ビル1F
【平日】9:00~12:00 / 13:30~19:00
【土曜】9:00~13:00 / 14:00~17:00
【日曜】9:00~13:00
※休診日:祝日