ワイヤー矯正とはどのような治療法？メリットや種類も解説！

こんにちは。千葉県我孫子市の歯医者「ブライト歯科クリニック」です。

不正咬合は虫歯や歯周病のリスクを高めるだけでなく、咀嚼機能の低下や顎関節症など、さまざまな口腔内のトラブルを引き起こす可能性があります。そのため、歯並びの改善は、美しい笑顔を手に入れるためだけでなく、口腔内の健康を維持するためにも重要なのです。

この記事では、ワイヤー矯正とは何かを解説し、種類やメリット・デメリットなどをご紹介します。歯並びでお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

ワイヤー矯正とは？

ワイヤー矯正とは、歯の表面に金属製のブラケットを装着し、ブラケットにワイヤーを通すことで歯を理想的な位置に移動させていく矯正方法です。ブラケットとワイヤーによって歯に継続的な力が加わり、ゆっくりと歯が動いていきます。

ワイヤー矯正の基本的な仕組みを理解することは、治療の全体像を把握する上で重要です。

ワイヤー矯正で歯が動く仕組み

ワイヤー矯正では、まず各歯にブラケットを歯科用接着剤で固定してワイヤーを装着します。ワイヤーの弾力性によって、歯に矯正力が加わります。

歯と顎の骨の間には、歯根膜と呼ばれる組織があります。衝撃を吸収するクッションのような役割を果たしており、厚みを一定に保とうとする性質があります。

ワイヤーの力で歯根膜が圧迫されると、圧迫された側の歯槽骨が溶けて歯が動く隙間ができます。引っ張られた反対側の歯根膜は伸ばされ、新しい歯槽骨が形成されることで歯が支えられます。

骨吸収と骨形成のプロセスを繰り返すことで、歯が少しずつ目的の位置に移動していくのです。

歯の移動をコントロールするための工夫

ワイヤー矯正では、歯の移動を正確にコントロールするためにさまざまな工夫を施します。例えば、ブラケットの形状や位置、ワイヤーの太さや素材などを調整することで、歯に加わる矯正力の方向や強さを調節することができます。

ワイヤー矯正では歯科医師の専門的な知識と技術によって、歯の移動を正確にコントロールしながら、理想的な歯並びを実現していきます。

ワイヤー矯正の種類

ワイヤー矯正は、装置の装着位置によっていくつかの種類に分けられます。それぞれの特徴を理解することで、自分に合った種類を選択することができます。

表側矯正、裏側矯正、ハーフリンガル矯正の3つの種類について、詳しく見ていきましょう。

表側矯正（唇側矯正）

表側矯正は、歯の表側（唇側）にブラケットを装着する方法です。最も一般的なワイヤー矯正で、幅広い症例に対応できることが特徴です。

昔から利用されている方法で実績があり、他の種類に比べて費用が安価です。

裏側矯正（舌側矯正）

裏側矯正は、ブラケットを歯の裏側（舌側）に装着する方法です。表側から装置が見えないため、審美性に優れています。

ただし、装置の装着に専門的な技術と高度な知識が必要なため費用が高額で、治療期間が長くなる傾向があります。

ハーフリンガル矯正

目立ちやすい上の歯に裏側矯正、見えにくい下の歯には表側矯正を行う方法です。目立ちにくさと費用のバランスが取れた方法といえるでしょう。

調整に時間がかかったり、対応していない歯科医院があったりすることがデメリットとして挙げられます。

マウスピース矯正との違い

近年注目を集めているマウスピース矯正は、透明な樹脂製のマウスピースを使って歯を動かす矯正方法です。ワイヤー矯正との主な違いについて、詳しく見ていきましょう。

取り外しの可否

マウスピース矯正の場合、食事の際などに装置を取り外すことができます。食事中の不快感がなく、歯磨きもしやすいのが特徴です。

ワイヤー矯正では装置を歯に固定するため、治療中は常に装着しておく必要があります。

目立ちにくさ

マウスピース矯正では透明なマウスピースを使うため、装置が目立ちにくいのが大きな利点です。社交の場でも気兼ねなく装着できるため、大人の方に人気があります。

ワイヤー矯正の場合、特に表側矯正ではブラケットが目立つでしょう。

適応症例

マウスピース矯正は、軽度から中程度の不正咬合に対応した治療方法です。重度の不正咬合などには対応できない場合があります。

ワイヤー矯正のほうが、複雑な歯の移動が必要な症例にも対応しやすいのが特徴です。

費用

マウスピース矯正の費用は、総額150〜300万円程度と高額です。マウスピースを一定期間ごとに交換する必要があり、複数のマウスピースの製作にかかる費用が高いためです。

ワイヤー矯正の場合、表側矯正で総額80〜150万円程度が相場です。マウスピース矯正と比べると費用を抑えられることが多いでしょう。
ただし、マウスピース矯正もワイヤー矯正も、費用は歯科医院ごとに異なります。

治療期間

マウスピース矯正の治療期間は、不正咬合の程度によって異なりますが平均して1〜2年程度が目安です。ワイヤー矯正の場合、装置の調整を細かく行えるため、治療期間が短くなる傾向があります。

ただし、重度の不正咬合の場合は、ワイヤー矯正でも治療期間が長くなることがあります。

痛みや違和感

マウスピース矯正は、装置の装着時の痛みや違和感が少ないのが特徴です。ワイヤー矯正では、装置が口内を傷つけたり、歯の移動に伴う痛みを感じたりすることがあります。

ワイヤー矯正のメリット

ワイヤー矯正のメリットは、以下のとおりです。

治療効果が高い

ワイヤー矯正は、歯科矯正の原理に基づいた効果的な治療ができます。装置を24時間装着し続けるので歯を確実に動かすことができ、短期間で目に見える変化を実感できます。

細やかな調整が可能

ワイヤー矯正では、ワイヤーの太さや装置の調整によって、歯に加える矯正力をコントロールできます。歯の状態に合わせた細やかな調整が可能で、複雑な症例にも対応できるでしょう。

費用を抑えられる

マウスピース矯正と比較すると、ワイヤー矯正のほうが費用を抑えられる傾向があります。表側矯正の場合、総額80〜150万円程度が相場です。

幅広い症例に対応可能

ワイヤー矯正は、軽度から重度までの幅広い不正咬合に対応することができます。マウスピース矯正では複数本の抜歯を伴う症例の治療は難しいことがありますが、ワイヤー矯正なら対応可能かもしれません。

ワイヤー矯正のデメリット

ワイヤー矯正のデメリットは、以下のとおりです。

装置が目立つ

特に表側矯正の場合、ブラケットが目立ってしまうのが欠点です。笑ったときなどに装置が見えるため、人前に出る機会が多い方は抵抗があるかもしれません。

口腔ケアが難しい

ブラケットとワイヤーの隙間に汚れが溜まりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。歯磨きを丁寧に行う必要がありますが、装置があるので完璧に汚れを落とすのは難しいかもしれません。

費用の負担が少なくない

ワイヤー矯正はマウスピース矯正と比べると費用を抑えられますが、それでも総額80〜150万円程度かかります。長期的な治療になるため、費用の負担が大きいと感じる方もいるかもしれません。

まとめ

ワイヤー矯正は、ブラケットとワイヤーを用いて歯を動かす矯正方法です。表側矯正、裏側矯正、ハーフリンガル矯正など、装置の装着位置によって種類が分かれています。

マウスピース矯正と比べると装置が目立つなどのデメリットはありますが、幅広い症例に対応でき効果的に歯を動かせるのが大きな強みです。また、費用もマウスピース矯正より抑えられるメリットがあります。

装置の装着による痛みや違和感、口腔ケアのしにくさなど、ワイヤー矯正特有の悩みも挙げられます。歯並びの悩みは人それぞれ異なりますので、まずは歯科医による診断を受け、自分に合った矯正方法を見つけましょう。

ワイヤー矯正を検討されている方は、千葉県我孫子市の歯医者「ブライト歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

当院では、虫歯治療や成人矯正・小児矯正、入れ歯治療やインプラントなど、さまざまな診療を行っています。ホームページはこちら、Web予約も受け付けておりますので、ぜひご覧ください。

• « 前の記事へ
• 一覧へ戻る
• 次の記事へ »