インプラント治療に向かないケースは?できない人のための選択肢
こんにちは。千葉県我孫子市の歯医者「ブライト歯科クリニック」です。
インプラント治療ができない人はいるのかどうか、疑問に思っている方もいるでしょう。インプラント治療は、口内や全身の健康状態によって治療が難しいケースも珍しくありません。
今回は、インプラント治療に向かない方やインプラント治療ができない方の選択肢について解説します。ぜひ参考にしてください。
インプラント治療とは?
インプラント治療は、失った歯を補う治療法の一つです。顎の骨にインプラント体を埋め込み、人工歯を装着することで噛む機能を回復させます。
インプラントは、顎の骨を支えとして利用するため周囲の歯を削る必要がなく、ご自身の歯と変わらない噛み心地を保てることが特徴です。ご自身の歯のように独立しているため審美性が高く、精巧に作られた人工歯は天然歯に見劣りしません。
ただし、インプラントは外科手術が必要な治療です。治療期間は6か月〜1年程度と長期間に渡ります。また、保険適用外の自由診療になるため、治療費が高額です。
インプラント治療に向かないケース
インプラント治療に向かないケースは、以下の8つです。
・骨の強度が低い方
・未成年の方
・妊娠中の方
・重度の虫歯や歯周病がある方
・ヘビースモーカーの方
・基礎疾患がある方
・糖尿病の方
・定期メンテナンスに通えない方
それぞれ解説します。
骨の強度が低い方
インプラントは、顎の骨を支えとして利用します。支えとなる顎の骨には、十分な幅や高さ、厚み、硬さが必要です。
インプラント治療を行う際は、事前に顎の骨の状態も確認します。インプラント体を埋め込むために必要な骨の量や強度がないと判断された場合は、インプラント治療を受けることはできません。
歯を失った状態で長期間過ごしていた方やご高齢の方は、骨が痩せている可能性が高いです。骨粗鬆症などで骨密度が低い方も、インプラント治療は向いていないでしょう。
未成年の方
インプラント治療は、一般的に顎の骨が成長過程にある方には行えません。明確に制限されているわけではないので歯科医院によって異なりますが、18歳以下または20歳未満は対象外とする歯科医院が多いです。
顎の骨が成長段階であるときにインプラント体を埋め込むと、治療後にも顎の骨が成長します。インプラントや周囲の歯に悪影響を与えるリスクが高いです。
リスク回避のため、インプラント治療は顎の骨の成長が完了してから行います。
妊娠中の方
妊娠中の方は、インプラント治療に向きません。インプラント治療は、治療期間が半年〜1年と非常に長いです。治療期間中は、外科手術はもちろんレントゲン撮影やCT撮影、投薬なども行われます。
母子ともに負担がかかるため、妊娠中の方のインプラント治療を受け付けていない歯科医院が多いです。
重度の虫歯や歯周病がある方
重度の虫歯や歯周病がある方は、インプラント治療ができない可能性が高いでしょう。インプラントは外科治療を伴うため、術中や術後に細菌感染のリスクがあります。
口内に虫歯や歯周病の細菌が多く生息していると、患部が細菌感染するリスクが高いです。細菌感染が原因で、インプラント体と顎の骨がうまく結合できないケースも珍しくありません。
インプラントは人工物なので虫歯になることはありませんが、インプラント周辺の組織が歯周病菌に感染するインプラント周囲炎のリスクがあります。インプラント周囲炎は、インプラントを失う原因の一つです。
重度の歯周病がある方はインプラント周囲炎になるリスクが高いため、インプラント治療を受ける前に改善する必要があるでしょう。
ヘビースモーカーの方
ヘビースモーカーの方は、インプラント治療に向きません。インプラントは、インプラント体と顎の骨がしっかりと結合することでご自身の歯と同じように噛めるようになる治療です。
一酸化炭素やニコチンは、血管を収縮させ血流を悪くする作用があります。ヘビースモーカーの方は血流不足の状態が続くため、インプラント体と顎の骨の結合がうまくできないことが多いです。
インプラントは外科手術を伴います。傷口の治癒に関しても十分な血流があるほうが治りが早く、感染症などのリスクを回避できることがわかっています。喫煙がインプラント治療に悪影響を及ぼす可能性が高いと判断された場合、治療を断られることもあるでしょう。
基礎疾患がある方
基礎疾患がある方は、インプラント治療ができない可能性があります。インプラントは外科手術を伴うため、持病の種類や重症度によっては、術中や術後にトラブルが起きるかもしれないからです。
高血圧や心疾患、脳疾患、骨粗鬆症などの基礎疾患がある方は、かかりつけ医に相談して治療の可否を判断してもらいましょう。治療中もかかりつけ医と連携して状態を観察する必要があります。
糖尿病の方
糖尿病に罹患していて、血糖値のコントロールができていない方はインプラント治療に向いていません。糖尿病の方は免疫力や抵抗力が低下しているため、傷口の治りが遅くなります。傷口の治りが遅いと、インプラント手術後に細菌感染を引き起こすリスクが高いです。
糖尿病の方は、インプラント周囲炎にかかるリスクも高いといわれています。血糖値のコントロールがうまくできていない方は、トラブルが起きる可能性が高いため治療できないと判断されることあるでしょう。
定期メンテナンスに通えない方
インプラントは、治療完了後も3〜6か月に一度、定期メンテナンスに通う必要があります。通院の時間を取れない方は、インプラント治療に向きません。
定期メンテナンスでは、インプラントやインプラント周囲にトラブルが起きていないか、噛み合わせに変化はないかなどを確認します。インプラントの寿命を長くするには、自宅でのケアはもちろん、定期メンテナンスで状態を確認してもらうことが重要です。
万が一インプラントにトラブルが起きた場合でも、定期メンテナンスに通っていれば保証を受けられる可能性があります。定期メンテナンスに通うことが難しい方は、インプラント治療は向かないでしょう。
インプラント治療ができない人の選択肢
インプラント治療ができない人の選択肢は、以下のとおりです。
・骨造成を行う
・虫歯・歯周病を治療する
・禁煙する
・インプラントが適応になる時期まで待つ
・インプラント以外の治療法を選択する
それぞれ解説します。
骨造成を行う
顎の骨の量が不足していてインプラント治療ができないと診断された方は、骨造成を行うことで治療できる可能性があります。骨造成術は、不足している骨を補う治療です。
骨造成を行えば顎の骨の幅や高さを補えるため、インプラント治療を受けられるでしょう。
虫歯・歯周病を治療する
重度の虫歯や歯周病に罹患している場合は、虫歯や歯周病の治療を優先的に行います。口内の環境が整えば、インプラント治療を受けられるでしょう。
特に、歯周病はインプラント周囲炎の原因にもなるため、しっかりと治療する必要があります。インプラント手術後も清潔な口内環境を保つため、適切なブラッシング技術も指導するケースが多いです。
禁煙する
ベビースモーカーの方は、禁煙することでインプラント手術を適応できるでしょう。禁煙すると口内の血流が保たれるため、術後の細菌感染のリスクを低減できます。インプラント体と顎の骨の結合に支障がない環境に整えられるのです。
インプラント治療前後はもちろん、可能であればインプラント治療完了後も禁煙しましょう。禁煙することで、インプラント周囲炎のリスクなどを回避できます。インプラントの寿命を長くできるでしょう。
インプラントが適応になる時期まで待つ
年齢や妊娠中など、時期が問題でインプラント治療ができない方は、適応になる時期まで待つとよいでしょう。スムーズにインプラント治療を進められるように、定期検診で口内の状態を整えてください。
インプラント以外の治療法を選択する
全身疾患などが原因でインプラント治療ができないと判断された方は、別の治療法を選択する必要があります。歯を失った際の治療法として、入れ歯とブリッジも挙げられます。
ただし、口内の状態によっては希望する治療法が受けられない可能性があります。例えば、ブリッジは失った歯の本数が複数本になると対応できません。
歯科医師と相談して納得いく治療法を選択しましょう。
まとめ
さまざまな理由で、インプラント治療ができない人がいます。生活習慣の改善や適切な治療を行うことで、インプラント治療の適応となるケースもあるでしょう。
基礎疾患がある方は、かかりつけ医と連携することで治療できる場合もあります。「インプラント治療に興味はあるけれどできないのではないか」と不安に思う方は、一度歯科医院に相談するとよいでしょう。
インプラント治療を検討されている方は、千葉県我孫子市の歯医者「ブライト歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
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